『自然史辞典』

  • 2010.12.31 Friday
  • 09:26
女皆様、2010年も誠にお世話になりました。
ありがとうございました。
又、こちらのブログもお読み下さり感謝しています。毎日、つたない文章で恐縮です。
来年も素敵な本や図譜のご紹介などしていきたいと思っています。

皆様、良いお年をお迎えください。桜



今日ご紹介する本は、少し前のサイの特集時にも出した本ですが、他の図譜の写真も素敵ですので追加しました。

Aからはじまるページ構成で様々な動物や海洋生物、鳥類、昆虫類が雑多に登場します。その順序や系列も独特でおもしろいですね。


1775年 ロンドン刊行 ウィリアム・フレデリック・マーティン『自然史辞典』

"NEW DICTIONARY OF NATURAL HISTORY OR, COMPLEAT UNIVERSAL DISPLAY OF ANIMATED NATURE, WITH ACCURATE REPRESENTATIONS OF THE MOST CURIOUS AND BEAUTIFUL ANIMALS, ELEGANTLY COLOURED."





































古代の聖書画

  • 2010.12.30 Thursday
  • 09:12























"PALAEOGRAPHIA SACRA PICTORIA" J・O・ウエストウッド著&画

1843年ロンドン刊行

『古代の神聖な図』

1000年前の手書きの古代の聖書からイラスト部分を模写してクロモリトグラフにしたものです。

作者のJ・O・ウエストウッドは、当時クロモリトグラフ(多色石版画)の名手でした。

金色や銀色をふんだんに使用した豪華な図譜が満載です。







興味深い自然の光景

  • 2010.12.29 Wednesday
  • 14:52

















"LES PHENOMENES ET LES CURIOSITES DE LA NATURE"
1856年 パリ刊行

『興味深い自然の光景』

滝のある風景や、切り立った岩場、湖面など自然の作った壮大な風景や自然災害(地震、竜巻、津波など)のシーンを当時盛んだったクロモリトグラフ(多色石版画)で描いています。

当時の人々は、この大判の非日常の風景の図譜を見て、相当な脅威と想像を絶する驚嘆を感じたことでしょう。


今では、テレビや写真でお馴染のシーンも、版画だと何か違う訴えるものを感じまうす。さりげなく描かれている人間達の表情もリアルさを伝えているように思います。

美しいだけの風景図譜よりも興味をそそる風景が満載ですグッド!!!

ファッション画の本

  • 2010.12.28 Tuesday
  • 09:39

















"Les Coiffures Excentriques au XVIIIe Siecle"

『18世紀の奇抜な髪型』
オクターヴォ・ウザン画

クロモリトグラフ(多色石版画)

縦11.5?  横8? 厚さ1.7?のミニ本です。

図譜は、豪華なアンティーク金色のフレームにシックな色あいでの女性の頭部を中心に描かれています。

ベンジャミン・モーンド『ボタニック・ガーデン』2

  • 2010.12.27 Monday
  • 08:51








"The Botanic Garden" B. MAUND
『ボタニック・ガーデン』ベンジャミン・モーンド 1825年ロンドン刊行


こちらは、先日ご紹介したベンジャミン・モーンド『ボタニック・ガーデン』の刊行時のままのものです。

買い取った個人での装丁されていない以前のものです。

ページもカットされていないので大型のままです。

いろいろな形状で保存されていて興味深いです。

本で残っているものよりも相当状態が良いのも分かります。


1812年の年鑑 

  • 2010.12.26 Sunday
  • 10:06



















こちらは、『1812年版 年鑑 女性のための寄贈書』1811年パリ刊行

始めのページには、1812年の一年分の行事と教会の行事スケジュールや春など季節がいつから始まるかなどこまかく記載があります。

その後は、女性が好みそうな詩、美しい銅版画に続き、最後の方のページには、個人で書き込みができるノート付きです。

1811年のこのクリスマス時期にプレゼントされたものでしょう。

こんな素敵なプレゼントをいただいたらなんて幸福な気分になることでしょう。


ベンジャミン・モーンド『ボタニック・ガーデン』1

  • 2010.12.25 Saturday
  • 10:30
















装丁がきれいなセット本のご紹介です。

"The Botanic Garden" B. MAUND
『ボタニック・ガーデン』ベンジャミン・モーンド 1825年ロンドン刊行


ベンジャミン・モーンド (1790年–1863年)は、薬種業、園芸家、版画家、本刊行者でイギリスのリンネ協会(1827年創立)に所属していました。
主な著書は、こちらの『ボタニック・ガーデン』と『ボタニスト』、『フルーティスト』です。
この本は、王立植物園に生息する花々を描き、ヴィクトリア女王に寄贈しました。
女流植物画家のオーガスタ・イネス・ウィザーズ夫人やモーンドの令嬢たちによって描かれています。
銅版画に手彩色の繊細な図譜が70図入っています。

全11巻の完全版です。

4コマの違う種類の花々は、可憐でエレガントです。
一枚ずつの図譜もHPのショップで販売しています。小さめなサイズですので廊下や玄関に飾っても素敵です。


メリー・クリスマス

  • 2010.12.24 Friday
  • 09:17


ラブラブメリー・クリスマス〜

皆様、楽しいクリスマスをお過ごしですか?

今年は、お天気も良くお出かけ日よりですね。おてんき

プレゼントケーキ

サイの図譜

  • 2010.12.23 Thursday
  • 21:52
博物画の中でもサイの図譜をご研究されているお客様から、先日いろいろな興味深いお話についてメールをいただきました。

これを機会に在庫の本などからサイの図譜を集めてみました。




1836年、ウィリアム・スメリー編集、イギリス版のブフォンから


タイトルです



1791年パリ刊行、フランスの自然学者、ピエル・ボナテールの"Tableau Encyclopedique"です



1749年パリ刊行、ブフォン フランスに実際に初めてサイが来た際にスケッチしたと言われています



1752年ロンドン刊行、ジョージ・エドワーズ ロンドンに実際に初めてサイが来た際にスケッチしたと言われています



1800年ロンドン刊行、ジョージ・ショー エドワーズの図譜が逆になっています


1775年 ロンドン刊行 ウィリアム・フレデリック・マーティン『自然史辞典』



1791年、ピ―ター・ヒル、エジンバラ刊行 『自然史の新しいシステム』



1859年ロンドン刊行、ジョン・リチャードソン編集、ランドシアー画、"THE MUSEUM OF NATURAL HISTORY"

タイトルです

有名なジューラーからはじめるサイの図譜は、初期は、まるで鎧を着ているかのような重装備で肩の上には、ツノまでありました。そのうち実際にアフリカからヨーロッパに来てスケッチされるとますます信憑性ができきました。


ジューラー(参考資料)

どの図譜もブフォン、ゲスナー、ゴールドスミスなどはいへん似ていてそっくりに描かれています。写した際に逆になっているものもあります。

HPでご紹介しているエバニーザー・シビリィのものは、ドイツ人画家イレの作品です。やはりイギリスで刊行された本ですが、他とあまり似ていないので何を参考に描いたのかは、現在調査中です。
また、後日結果が分かり次第こちらのブログでご紹介します。



女皆様、楽しいクリスマスをお過ごしください。メリークリスマスケーキプレゼント

イギリスのアンティーク絵本 26

  • 2010.12.23 Thursday
  • 10:01








"THE MANSION OF BLASS"
1810年 ロンドン刊行

『幸せの館』
若い人のための新しいたのしいゲーム
T・ニュートン作

(こちらも以前にブログで紹介させていただきました内容に新たに写真を補足しました)

このゲームは、1,2,3,4と四つの数字の書かれたコマを使い、2人〜12人の人数で遊ぶことができます。

各人には、12点の点棒と、それぞれ色のちがったコマを一つずつ配ります。


ゲームに入る前に、各人は4点ずつの点棒をあらかじめ銀行に預けておきます。

誰から始めるか決まったら、その第一に人はコマをまわし、止まったコマをてっぺんを向いた数字に応じた場面の上にコマを置きます。

(1)無邪気な遊戯

(2)刑務所

・・・・・

(31)船

(32)偽りの友情

・・・・

(34)幸福の館
で終点です。

イギリスのアンティーク絵本 25

  • 2010.12.22 Wednesday
  • 08:56










"THE BUTTERFLY'S BALL AND GRASSHOPPER'S FEAST"
1807年 ロンドン刊行

『ちょうちょうの舞踏会とバッタの宴会』
ウィリアム・ロスコー作
ウィリアム・マルレディ画


(以前にブログでご紹介してありますが、内容にについて補足してみました)



ラッパ吹きのアブが仲間を集めた

さあこれから始まるぞ、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ


森陰の 年齢重ねた大樫の下の 平らに刈られた草むらで

空飛ぶ虫や地這う虫らが総結集

夕げの卓を囲んでいる


そこへ来たのは目くらやみ 身黒ずめるカブト虫

背中に仲良しアリくん乗せて


つぎに来たのはブヨ、トンボ

青や緑や橙色をなす 一族郎党ひきつれて


さらには綿毛なす羽もつメス蛾

また黄と茶の縞もつスズメバチが


ジガバチ道連れにやってきた

今夜は針を使うまいぞと、堅く誓い合いながら


つづいて地から這い出た お茶目なヤマネがやってきた

盲の従兄弟のモグラの手とり


つぎに来たのはでんでん娘、殻から角をのぞかせて

長い道のりに ああ、くたびれた!


キノコのかさはテーブルだ

すいばの葉っぱのクロスひろげ


ごちそうはそれぞれお好みのまま

ミツバチ 蜜をどっさり運び、甘い味わいそえました


カタツムリどのが進み出て

メヌエット・ダンスを踊ってみせようと気どってみたが

小さな殻の室内の ベッドに早々もぐりこむ


やがて夕闇せまるころ

夜警つとめるツチホタル、カンテラかかげて見回りに来た


さあさ 家路へ急ごうよ まだ目が見えなくならないうちに

夜警にめいわくかけぬよう

イギリスのアンティーク絵本 24

  • 2010.12.21 Tuesday
  • 08:33








THE PEACOCK "AT HOME"
1808年 ロンドン刊行

『くじゃく家の祝宴』
ドーセット夫人作

表紙のタイトルの下に、”『ちょうちょうの舞踏会』の続編”とあります。
先のコスコーの作品を意識して書かれたものであることがわかります。

ちょうちょうの舞踏会とバッタの宴会が開かれたので、鳥や獣たちは不機嫌になりました。

ハチやブヨやカブト虫やハエなどがさかんに歌いまくるのを、獣たちはただにがにがしげに聞いていましたが、空を飛び鳥たちは、ついに怒ってしまいました。

なかでもくじゃくは、その美しい羽をひろげて太陽に輝やかせながら、憤慨して仲間たちにこう言いました。

「やぼなニワトリやあかぬけないガチョウのように、はたまたまぬけなフクロウのように、おとなしく巣にこもって、妻や夫のハミングなどしていられるか!

コオロギやちょうちょうが家を空けているというのに!

いやしいちっぽけな虫けらふぜいに、上流社会のまねごとをさせておいてよいものか!・・・・よろしい、この私が祝宴を開こうではないか。

そして私の趣味の良さを見せてやろう。さあ、セント・ヴァレンタイン・デーの招待状を送ることにしよう」

さて、キジバトやミンドリ、ガチョウやヤマシギなどは、それぞれの理由でことわり、旅行好きのツバメやカッコーは出かけていて来られませんでしたが、残りの鳥たちはみな、くじゃくの招待を受けることになりました。

さあ、鳥たちは準備に大わらわです。
翼に油をぬったり、くちばしを磨いたり、もうたいへん。裁縫鳥はみんなのために新しい服を作りました。

コマドリには赤いダブレットを、ゴールドフィンチには、ベルベット帽子を、ホロホロ鳥のためには銀の飾りを、とういふうに。

こうして鳥達は、着飾って、それぞれ気取りながら出かけていきました。

宴会場では、大勢の鳥たちがコンテストのようにお互いの羽の美しさを比べ合っていましたが、そこへ鳥一族の王にもまごう、ホストのくじゃくが登場し、並みいる鳥たちの賞賛をあびます。

彼のいでたちときたら、エメラルドをちりばめ、すそが金色にふちどられた衣装を着てすばらしく豪華でした。

やがて、やぶをオーケストラに、鳥たちの合唱が始めりました。カナリアやヒバリやナイチンゲールが自慢ののどを披露し、チドリやコウノトリ男爵、美しいツル嬢や着飾ったカモ氏らが、ワルツやメヌエットを踊って、宴を盛り上げました。王公未亡人のツーカン夫人は、ペンギン元師やフクロウ嬢やノスリ博士らとカード遊びを楽しみました。

そうするうちに食事が始まりました。その豪華さといったら、とても筆舌で描写できないほどです。

棘のソースをあしらったキバチやハエの砂糖煮、アヒルのために虫や蛙のフライ、フクロウにはネズミのバーベキューなどの御馳走や、木の実、穀物、果物、魚などを盛ったお皿が食卓を飾り、最上の礼儀正しさをもってたいらげました。

こうして祝宴も終わりに近づき、ヒバリが、「これでお開きにします」と告げました。

宴会は大成功でした。鳥たちの賞賛をあびたくじゃく家の祝宴は、きっとあとまで語り草となることでしょう。


イギリスのアンティーク絵本 23

  • 2010.12.20 Monday
  • 08:46










"THE MOVING ANVENTUES OF OLD DAME TROT AND HER COMICAL CAT"
1807年 ロンドン刊行

『トロットおばあさんとこっけい猫君の奇妙な冒険』


トロットおばあさん 市場におでかけ

肩に猫のせ 町見物に

トロットおばあさん こしかけて
猫と向き合い おしゃべりしてた

「猫や」とおばあさん いうことにゃ

「闇でネズミを取れるかい?」

「ゴロロ」と猫が いったとさ



トロットおばあさん 魚をかって

猫にくれようと考えた

ところが つめたいその魚

雲を霞と消え去った

いったい どこに いったやら

そういや さきほど この辺で

猫がうろうろしてたような



トロットおばあさん 肉屋に出かけ

猫にお肉を買ってきた 

おうちに 戻ってみたことにゃ

猫が足もとで死んでいた


トロットおばあさん 葬儀屋に

ひつぎとかたびらつくらせた

ところが 猫は 起き上がり

鼻をならして ニャアゴといった


トロットおばあさん せかせかと

おつぎはミルクを買いに出た

おうちに帰ってきてみると

猫は絹のお縫物


のどが すっかり からからで

お酒をとりにいってくりゃ

猫はちょうどパンづくり


トロットおばあさん また出かけ
 
ジンにブランデーとってくりゃ

猫は せっせと 糸つむぎ


リンゴと砂糖とスパイスを

買いに出かけて戻ったら

猫はバイオリン弾きながら

ネズミにダンスを させていた

そこでおばあさん 猫用に

ハイカラ帽子の山高帽

買って戻ってきてみたら

猫は ネズミをくわえてた


つぎに買ってきたものは

ふちなし帽子に首飾り

それから きれいなフロック・ドレス

ところが戻ってきてみたら

なんともあわれなモジャモジャ犬に

猫はまたがり 走ってた



トロットおばあさん また出かけ

スペイン皮でこしらえた

靴を買いにいったとさ

お家に戻ってみたことにゃ

犬と向き合いプカプカと

猫はたばこをふかしてた


暖炉が消えてしまったと

おばあさん薪をとってくりゃ

ふたりは決闘の真っ最中


その日のなんと暑いこと

あばあさん扇子をとってくりゃ

猫は夢中でコマまわし


おばあさん もいちど外に出て

猫にお菓子を買ってきた

おばさん戻ってきてみたら

猫は素敵におめかししてた


まあまあ 猫やきれいだよ

なんて上手に着られたこと

もうトロットおばあさんにゃ

なんにもいうこと ありはせぬ

猫もとびきり上品に

ひと声「ニャアゴ」とないただけ


イギリスのアンティーク絵本 22

  • 2010.12.19 Sunday
  • 08:54








"GOODY TWO-SHOES"
1881年 ロンドン刊行

『靴ふたつさん』
ジョン・ニューベリ出版
1766年版の復刻
チャールズ・ウェルシュ序文

マージェリ・ミーンウェルの家族は、悪い領主に土地や家を奪われて領地から追い出され、両親はその痛手で死にました。

孤児になったマージェリと弟のトミーは、善良なスミス牧師に助けられ、トミーはその行為で船乗りの修行に出てゆきます。

マージェリは、スミス牧師から片方しか無かった粗末な靴の代わりに両足そろった新しい靴をもらい、

「私のふたつの靴を見てよ!」と叫んだので、「靴ふたつさん」と呼ばれるようになりました。

マージェリは、スミス牧師のように賢くなりたいと考え、学校帰りの子どもたちから教科書を借りて読み書きを勉強し、やがて、知らない子どもたちに勉強を教えるようになります。

AからZまで26文字を木片に刻んだセットをたくさん作り、あちこちの家を訪ねては、子どもたちに読み方、つづり方、詩の暗唱などを教えてたいへん喜ばれました。

あるお金持ちの婦人のお葬式のあった明け方、無人の教会の鐘が鳴って、人々は幽霊にちがいないと大騒ぎしますが、中から出たきたのは、なんとマージェリでした。

疲れきって眠っているうちに教会に閉じ込められたのに気づいて、鐘を鳴らしたのです。

マージェリは、神を信じ、熱心に祈る良い人間は、恐れるものは何もなく、幽霊や妖精などは作り話だと、みんなに教えます。

またある日、マージェリは、強盗が領主の館二つを襲う話しを耳にし、すぐ館に知らせ未然に防ぎました。

それ以来、サー・ウィリアムは、マージェリを大切にしますが、前はミーンウェル氏を追い出したサー・グライプはかえっていっそう、彼女を嫌うようになりました。

マージェリは、サー・ウィリアムの推薦でABC学校の校長となり、特に年少の子どもや貧しい子どもには、無料で教育を受けられるようにしました。

また、動物をいじめる子どもたちから救ったカラスやヒバリ、犬などに文字を教えたり、子どもたちの遊び相手をさせたりします。

生徒の父親が死にそうだというニュースが入ると、

「多くの苦しみを乗り越えて最後に幸福になった家族」の話をして慰め、神は善良な人をけっして見捨てない、と語ったり、

学校が再建されるまで地主の家を借り、夜は小作人たちにも勉強を教えたりして、マージェリの人望は、ますます増大しました。

夫婦喧嘩を仲裁し、家庭のいざこざには相談にのり、農作物の栽培にも知識を貸すなど、そのあまりの賢さに、他領内の人びとから魔女呼ばわりされますが、裁判ではかえって彼女の正しさが証明されました。

とくに、サー・チャールズは彼女に心惹かれて求婚し、二人は結婚します。

弟のトミーも富を得て帰り、祝福します。

5年間の幸福な生活ののち、夫に先立たれると、いまや裕福な未亡人となったマージェリは、教会や福祉にお金をつぎ込み、また恩人のスミス牧師を、サー・グライプとの裁判で助けたりします。

グライプとその子分は富をすべて失いますが、彼女は、グライプの子どもたちには罪がないと、救いの手をさしのべるのでした。

こうして、マージェリは、死ぬまで貧しい者、弱い者に善行を施したので、彼女が死んだ時ほど、多くの人が深くなげき悲しんだことはありませんでした。

イギリスのアンティーク絵本 21

  • 2010.12.18 Saturday
  • 09:22






"THE TRADITIONAL FAERY TALES"
1845年 ロンドン刊行

『伝説おとぎ話集』
赤ずきんちゃん、美女よ野獣、ジャックと豆の木
フェリックス・サマリー編


赤ずきんちゃん

むかし、ハンプシャーの森に住む木こり夫婦には、八つになる女の子がいて、赤ずきんと呼ばれていました。
なぜなら、森の向こうに住むこの子のおばあさんが作ってくれた小さな赤いずきんを、いつもかぶっていたからです。

赤ずきんは小さいのにとても働き者。
今日も病気のおばあさんをお見舞いに出かけました。

ところが、暗い森をむけていく途中でオオカミに出会い、オオカミは、先回りしておばあさんを食べてしまい、さらに赤ずきんまで餌食にしようと、ベッドの中で待っています。

いつもと違うおばあさんの声に、あやしみながらも赤ずきんはベッドに入ってしまい、
「おばあさん、なんて大きな歯なの」
「おまえを食べいいようにな!」
 

というわけで残酷な結末を終わるのですが、この本では別の結末もつけ加えてあります。
あわや、という瞬間、父親と木こり仲間がとびこんできて、オオカミを殺してしまうとうものです。

こちらは昔話の決まり文句のようにメデタシメデタシというわけです。

archives

recent comment

profile

search this site.

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< December 2010 >>

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM